全8回の連載で、社会心理学の理論からモテる秘訣を学ぼう
婚活をするうえで、理想の相手と巡り合うためには、「モテる」ことが必要です。
「モテる」とは、「女性から人気があること、好意をもたれること」ですが、どれぐらい多くの人からモテる必要があるかは別な問題として、少なくとも1名から好意を持たれない限りは交際も始まりませんし、当然ですが結婚もできません。
あなた自身の魅力を引き出して相手の女性に感じてもらうこと。これがモテるための原則です。そのモテるための幾つかの秘訣を、心理学専攻の大学院生が全8回の連載で語ります。
最小限の努力で、あなたの持つ最大限の魅力を引き出す
本連載の特徴は「こういう時にはこのように切り返す」などの臨床心理学的な理論、つまり場当たり的な対処法ではなく、「人間は〇〇な時に人を好きになる」などの社会心理学的な理論を中心に秘訣を解説している点です。
そのため、これらの記事を読み終えれば「話をするのが苦手な人でも異性から魅力的に思われる」技術を身に着けられるようになります。そして、全8回の連載を読むことで、女性の心理を理解して、その心理を利用して自分の魅力を表現できるようになります。
まずは、よくある誤解である「良い人はモテない」という考えを捨てるところからスタートしましょう。
第1回:いい男とモテる男の違い
「良い人」の意味を勘違いしてない?
あなたは、今までに女性から以下のように振られてしまったことはないでしょうか?
「〇〇君ってすごく良い人なんだけど、彼氏として見れないの・・・」
言われると、とてもグサッとくる言葉ですよね。こういった事例だけではなく、日本では男性に対する「良い人」という言葉ははっきり言って悪口として扱われています。
しかし、女性が使う、この「良い人」の意味を勘違いしていたとしたら??
実は、本当の意味で「良い人」は男女を問わず異性にモテるのです。そこで初回は「良い人」と「モテる人」の違いについて解説を行います。
「あなたは良い人だけど…」という女性の言葉を信じてはダメ!
「良い人」、この言葉は罪なものです。もしかしたら、あなたはこういう言葉を聞いて「良い人はモテない」と思っているのではないでしょうか?
そして人によっては「良い人じゃダメなんだ!これからは、悪い人になればモテる!」と思い、いろいろと努力をしていることと思います。しかしこのような努力を行っても、単なる「嫌な奴」になってしまうだけで逆効果となってしまいます。
これは、異性が良く言う「良い人」という言葉を完全に誤解してしまっているために起きる現象です。
「あの人は良い人」と女性が言うのは、自分が「悪口を言わない人」と思われたいから!
例えば、自分が大嫌いな上司がいたとします。そのような上司の悪口を親しい友人に伝える時には、どんなふうに言いますか?
「うちの上司は糞みたいなやつだよ。頭は悪いし自分勝手、あんな奴の下にいたら人間がダメになるよ」
などと強烈な批判をすることはまずないでしょう。多くの人は、
「あの人、『根は良い人だけど』ちょっと問題があるところがあってさ…」
などと「クッション言葉」を入れて控えめな表現をすると思います。…この話し方、女性が「あの人は良い人だけど…」と言う表現にそっくりではないでしょうか?
このような言動が出る背景には、発言者の持っている「自己概念(自分がどのような人間だと思っているかを示す概念)」が原因です。つまり、発言者は自分のことを「自分は人前で堂々と知り合いの悪口を言うような『悪い人』ではない」と思っているため、このようにクッション言葉を入れて発言をするのです。
つまり、男女を問わず異性が言う「良い人なんだけど…」は、極論すれば「自分は相手の悪口を言わない、素敵な人物なんだけど…」と言う「自己概念」を示すための意味合いが込められているといっても良いでしょう。
つまり、「あなたって良い人だけど…」と言われている人が本当に「良い人」であるかは関係がありません。
本当の意味での「良い人」はモテる!
先ほども述べましたが、「良い人を辞めればモテる」と言うことは誤りです。本当の意味で「良い人」と言うのは異性には大変魅力的に感じるものです。
例えば、
- 忙しいときに黙って仕事を変わってくれる男性
- 何かと仕事の面倒を見てくれる上司
- 疲れている時にコーヒーを淹れてくれる女性
こういうちょっとした気配りができる人は、異性にも同性からも人気があります。心理学的にも「好意の互恵性」と言う言葉があり、「自分に対して好意を持ってくれる人に対して、人間はこちらも好意を抱く」と言う裏付けがされております。
このような人も、
「〇〇さんって、凄く良い人だよね?」
と言われることが多いでしょうが、異性には人気だと思います。
しかし、気が利かずにいつも自分の仕事にしか目が向いていない人、周りが忙しそうにしていても先に帰ってしまう人、悪気なく自慢ばかりして周りから顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまう人などに交際を申し込まれた異性はどんな反応をするでしょうか?
先ほどの「自己概念」の理論から分かる通り、よっぽど人の評価を気にしない人でもない限り、
「あの人は良い人なんだけど、ちょっと付き合うのはダメかな…」 と言う曖昧な言い方をして、お断りをすることになるでしょう。
しかし、このような断り方をされた側は、この相手の言葉の本当の意味に気づかず「やっぱり良い人はモテないんだな。よし、これからは悪い人になろう」と考えてしまう方もいることでしょう。
本当の意味での「良い人」は「気分一致効果」の理論が味方になる!
実は、本当の意味での『良い人』がモテる理由は「好意の互恵性」以外にも「気分一致効果」と呼ばれる心理的な現象が働いているということもあります。気分一致効果とは簡単に言えば、「人間は、快適に過ごせる空間では、その場にいる相手に対しても好意的になる」と言うものです。
例えば、普段は「明るくて気持ちのいい、ひょうきんな奴」であっても、真夏の炎天下に出会って延々とくだらない話をされたら「空気の読めないうっとうしい奴」と思ってしまうことがあると思います。このように、人間はその時に感じている気分によって、他人に対して持つ印象は変わります。
本当の意味での「良い人」は相手を「居心地のいい気分」にさせることが出来ます。これによってその人自身も「一緒にいて楽になれる人」となり、魅力的に感じてもらうことが出来ます。
話し方一つでも「キンキンと響く声で話す」のと「落ち着いた声でゆったりと話す」では相手に持たれる好意はまるで異なります。これも気分一致効果の一つなのですが、このような細かい気配りができる人がモテる男性が本当の意味での『良い人』と言うことです。
もっと「良い人」になることが大事!
少しキツイ言い方になりますが、もしあなたが「良い人どまり」の方であれば、本当はあなたは、良い人などではなかった可能性が高いです。そこで本当の意味での『良い人』になるように心がけてください。この方が、恐らくは「悪い人になってモテる」よりもずっと簡単だと思います。
本当の意味での「良い人」になる上で重要なのは、まず「相手に対して細かいことでも気に掛ける」と言うことを大事にすることです。そして気分一致効果を利用するために「どうすればその人が楽しい気分になれるのか」を考えながら話をするようにして下さい。
つまり、無理に相手を笑わせようとするのではなく、「相手が話したいことはどんなことなんだろうな」と言うことに思いをはせることが重要と言うことです。
例えば、
- 「今日は仕事で疲れた」という話題
⇒「がんばってる私を労ってほしい」と言うこと - 「週末に映画を見た」という話題
⇒「映画のことを詳しく聞いてほしい」と言うこと
このような相手の心の機微に気づくことが出来れば「モテる男」に近づけることでしょう。
まとめ
本当の意味での『良い人』になる
女性からモテるためには、本当の意味での『良い人』になるように心掛けることがとても大切なのです。
- 相手に対して細かいことでも気に掛ける
- 「どうすればその人が楽しい気分になれるのか」を考えながら話をする
さて、こう書いても相手の微妙な心の動きを読み取るのは難しいもの。
そこで次回は、相手の本心をメールから読み解く方法について解説をします。
2回目以降のテーマについて
8連載の内容は全て心理学の理論を中心に構成しています。
- 第1回(今回)では、よくある誤解である「良い人はモテない」という考えを捨てる
- 第2回では、「メールでのやり取りで相手の本心を心理学的に読み取る方法」
- 第3回では、「デートで見逃しがちな女性の脈ありサイン」
- 第4~5回では、主に「デートの時に魅力を感じてもらえる方法」
- 第6回では、逆に「嫌な奴だと思われる人の特徴」 について解説をします。
本連載の特徴は「こういう時にはこのように切り返す」などの臨床心理学的な理論、つまり場当たり的な対処法ではなく、「人間は〇〇な時に人を好きになる」などの社会心理学的な理論を中心に秘訣を解説している点です。そのため、これらの記事を読み終えれば「話をするのが苦手な人でも異性から魅力的に思われる」技術を身に着けられるようになります。
- 第7~8回では、応用的な恋愛テクニックの解説
しかし、それでも心配だという方もいるでしょう。今までの心理学の理論だけではなく「年下の女性とのおすすめデートスポットは〇〇である」などの具体的・実践的な方法についても解説しております。