愛の勢いで結ばれたスピード結婚は、時に短期間での離婚につながると言われますが、それは真実なのでしょうか?
短い交際期間の後の結婚にはメリットもデメリットもあり、成功させるためには特に留意すべき点がいくつかあります。
本記事では、スピード結婚のリスクと可能性を理解し、幸せな結婚生活を送るための鍵を探ります。
婚活市場はスピード結婚が当たり前
結婚相談所は交際期間3カ月で成婚退会する人もいる
結婚相談所での婚活が通常の恋愛と大きく異なるのは、相手を見極めるための交際期間が最大3ヶ月までとされていることです。だらだら会い続けることは推奨されておらず、お見合いで初めて会って何度かデートして「お付き合いしましょう」と申し出があったら、他の同時並行して会っていた異性と会えなくなります。
こうして交際がスタートしたら3ヶ月の間に結婚を前提に具体的な話を詰めていき、やっぱり違うなと思ったら『別れる』のか、判断を迫られます。
この結婚相談所の『交際』という状態は「お互いが相手との結婚を望んでいる」と判断され、親の紹介など周囲を巻き込んで現実的な結婚の話がスタートします。この期間は最大3カ月で、その後両者の結婚の意思があればそのまま「成婚退会」となります。
結婚相談所で活動していない人には、せわしなく感じるかもしれませんね。
でも、結婚相談所での婚活は、このようなスピード結婚が普通のこととされています。
念のため申し上げておくと、結婚相談所を成婚退会したものの、その後お別れしたとか、やっぱり不安になって入籍は成婚退会の1年後といった事例もあるので必ずスピード婚がすべてというわけではありません。
スピード結婚だからこそ結婚に踏み切れる
このスピード結婚を促すような3ヶ月ルールに意義を唱える人も多いでしょう。「そんなに早く決められるわけがない」と……。
でも、このように期間を区切らないとなかなか結婚に踏み切れない人が多いのも理解できると思います。とくに婚活している人の中には優柔不断な人も多いので、ある程度は業界全体でスピード結婚を促さなければなりません。
どれだけ長く交際してゆっくり考えても、「絶対にこの人との結婚なら大丈夫!」とはならないものです。人は変わるものですからね。相手も変われば、あなた自身の価値観も変わります。
だから、安全策ばかり選択していたら、いつまで経っても結婚できません。結婚にはある程度の勢いも必要です。ノーリスクでの結婚なんてありえないんですよ。
スピード結婚は離婚率が跳ね上がる
スピード結婚には離婚率が高い事実もあります。交際期間1年未満で結婚した夫婦は、3年以上の交際から結婚した夫婦よりも40%近く離婚率が高いそうです。
婚活している人の多くは、なるべく早く結婚したい気持ちと、離婚はしなくない気持ちの両方を持っていることでしょう。
スピード結婚のメリット
スピード結婚、つまり短い交際期間の後に結婚することにはいくつかのメリットがあります。
婚期を逃さない
交際期間を長引かせることなく、お互いの気持ちが高まっている時に結婚を決断することで、所謂「婚期を逃す」というリスクを減らすことができます。
結婚に適した時期と感じたら、そのチャンスを生かすことができるのです。
新婚生活をラブラブなまま過ごせる
恋愛の初期の情熱や興奮を保ったまま結婚生活に入ることができます。
この情熱がある間に結婚することで、新婚初期をより幸せに、ラブラブな気持ちで過ごすことが可能になるでしょう。
決断力が生む前向きなスタート
迅速な決断は時に大きな自信と前向きな姿勢をもたらします。
お互いに決断を下し、一緒に未来を歩むことを選んだという事実は、新しい結婚生活のスタートをポジティブなものにします。
スピード結婚のデメリット
スピード結婚は一部で人気がありますが、短い交際期間にはいくつかのデメリットも伴います。
お互いのことを知らないまま結婚してしまう
短期間での結婚は、パートナーの深い性格や価値観、生活習慣などを十分に理解する時間がないため、後から意外な発見があるかもしれません。
これらは時に大きな衝突を引き起こす原因となり得ます。
親世代に理解されづらい
特に伝統的な価値観を持つ親世代からは、スピード結婚が理解されにくいことがあります。
家族や親戚からのサポートが重要な文化や家庭では、結婚に対する周囲の理解や承認を得ることが難しい場合があります。
スピード結婚から離婚しないためのポイント
相手の嫌な部分をきちんと知っている
失敗しないスピード結婚のために、7つのチェック項目を作りました。今の自分の状況と照らし合わせてみてください。
結婚を考えている相手の良い部分をあなたが知っているのは当たり前のこと。むしろ、より知らなければならないのは、相手の嫌な部分や駄目な部分です。結婚後にクローズアップされるのは、良い部分よりも駄目な部分なので、そこを本当に受け入れられるのかチェックしてください。たとえば、
- 時間を守らない
- お金にルーズ
- 言葉遣いが汚い
などです。これらを許容できますか?大前提として、相手からの改善は期待しないことです。
価値観の一致
一緒に生活していくのですから、価値観の一致は必須。とくに金銭面の価値観が違うと、なかなか結婚生活はうまくいきません。
「なんでそんなところに、大金を使えるの?」と疑問を抱く面がないかチェックです。
お金の問題に関しては、ある程度の擦り合わせが必要な場合がほとんどなので、一度きちんと話し合うことをおすすめします。
倦怠期を経験している
どれだけラブラブのカップルにも、長く交際していれば倦怠期がやってきます。でも、スピード結婚をする男女だと、最初の倦怠期を迎える前に結婚してしまうかもしれません。
実は、これがとても危険。結婚後に最初の倦怠期を迎えてしまうと「この結婚は失敗だった」と深刻に受け止めてしまい、そのまま離婚する可能性もあるからです。
ちなみに、女性側が先に倦怠期を迎えるケースが多いので、男性陣はより注意したほうが良いでしょう。両者が共に倦怠期を経験して、それでも「一緒にいたい」と思ってから結婚をすれば、離婚のリスクは大幅に減らせます。
元カレ・元カノに未練を断ち切る
過去の恋人の存在は、本当に厄介です。もしも、相手が過去の恋人に未練を持っていたら、離婚のリスクは相当に跳ね上がります。また、あなたの側で未練を持っている場合も同様です。
仮に、未練を持っている前の恋人と再会していい感じになったら「結婚しなければ良かった」と後悔するかもしれません。
相手の未練を確認するのは難しいですが、自分の気持ちの確認はできますよね。他の異性に未練を持っている時点で、今の恋人との結婚は難しいと言わざるをえません。
お互いの家族をよく知る
スピード結婚の場合、正直、恋人本人のこともよくわかっていない状態なので、相手の家族に関しては、なおさらです。
それでも、結婚すれば相手の家族とも同じ家族になります。そのため、相手の家族がどのような人なのかの把握は、とても大事です。特に何が大事かといえば親離れ、子離れができているかどうかでしょう。
もちろん、結婚前に会う時は、お互いがボロを出さないように猫を被りながら会うでしょう。
しかし、たとえ猫を被りながらでも、絶対的に合わない相手は、見分けられると思います。きちんと、相手の家族を知る努力をすること。
これもチェックするべき項目の1つに加えておいてください。
お互いの将来設計をきちんと伝えておく
綿密な将来設計をきちんと言葉にできる人は少ないかもしれません。でも、結婚する相手とは、たとえ漠然としていても良いので将来設計を語り合うべきです。たとえば、
- 仕事はどうするのか
- 子供はどうするのか
- 持ち家は欲しいのか
など、このあたりを確認し合うだけでも、将来への不安は随分と払拭されるもの。長く付き合っていれば、将来についての話が自然と出てくることもありますが、スピード結婚の場合、そんな話をする暇もなく気持ちばかりが盛り上がってしまい、あとで後悔することになるかもしれません。
将来安泰だと思って公務員の男性を選んだのに、結婚した直後に「俺は、ラーメン屋になる!」と勝手に独立されたら、それは立派な離婚案件でしょう。
あまりにも結婚を焦っていないか確認する
最後のチェック項目は、自問自答です。結婚にはある程度の妥協がつきものですが、あまりにも結婚の事実だけに捉われてしまうと、本当に『結婚しただけ』になってしまいます。
「この人で本当に良いのかな?」への答えは一生出ないと思いますが、「あまりにも結婚したい意思だけが、先走っていないか」と自分の心に聞いてみてください。相手との交際が良い感じで進展している時こそ、一度冷静になる必要があります。
スピード結婚の離婚率は高い!結婚前にお互いのことを知ろう
スピード結婚が離婚率の上昇に直接的に関連するかは、カップルの対話のスタイル、価値観の共有、問題解決能力など、様々な要素に依存します。
メリットとしては、愛情の勢いを維持し、長期間の交際がもたらす可能性のある不確実性を避けることが挙げられます。
一方で、デメリットとしては、お互いの深い理解が不足している可能性や、衝動的な決断が後になって問題を引き起こすリスクがあります。
離婚を避けるためには、コミュニケーションを重視し、結婚前にカウンセリングを受ける、長期的な目標を共有するなど、いくつかの重要なステップが推奨されます。