再婚禁止期間とは何でしょうか?
再婚禁止期間とは離婚後すぐに再婚をすることを一定期間制限する法律上のルールであり、特定の目的を達成するために存在します。
しかし、例外も存在するので注意が必要です。
本記事では、再婚禁止期間の特徴、その必要性、そして考慮しなくても良い特例について詳しく解説します。
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再婚禁止期間とは?
再婚禁止期間は、離婚後にすぐに再婚できないと定めた法律上の期間のことを指します。
日本の場合、女性が離婚した後、次に再婚できるまでの期間は、原則として100日間とされています。
離婚する前の配偶者との間に生まれる可能性のある子供の出生の混乱を避けるための措置です。
女性だけに設定されている理由
再婚禁止期間が女性にのみ設定されているのは、生物学的な理由からです。
女性が妊娠している場合、離婚と同時に再婚を行うと、子供の父親が一方の男性なのか他方の男性なのか、はっきりとしない可能性があります。
法的な問題だけでなく、子供の出生に関する混乱を引き起こす可能性もあります。
したがって、再婚禁止期間は、妊娠の可能性を考慮に入れ、父親の特定を容易にするために設けられています。
女性に設定しておくと、離婚前の配偶者との間に生まれる可能性のある子供の出生の混乱を避けることができます。
再婚禁止期間の撤廃が閣議決定された
再婚禁止期間はその存在理由からすると理解しやすいものではありますが、一方でその規定が生む問題も指摘されてきました。
社会の変化とともに、再婚禁止期間の適用が問題視されるケースが増えてきたことを受け、政府は2022年10月に再婚禁止期間の撤廃を閣議決定しました。
これにより、女性が離婚後に再婚するまでの期間を待つ必要がなくなり、より柔軟な人生設計が可能となる見込みです。
2016年には100日に短縮している
再婚禁止期間はかつて6ヶ月間と定められていましたが、2016年にはそれが100日間に短縮されました。
この変更は、社会の変化に対応する形で行われ、女性の再婚に対する制限をより現代的な形に合わせるためのものでした。
しかし、それでもなお一部からは制限そのものの撤廃を求める声があり、結果として再婚禁止期間の完全撤廃につながる形となりました。
再婚禁止期間を考慮しなくてもよい例外ケース
再婚禁止期間は、一般的には女性が離婚後に再婚するまでの期間を定めていますが、全てのケースでこれが適用されるわけではありません。
以下に、再婚禁止期間を考慮しなくてもよい例外ケースをいくつか挙げてみましょう。
離婚時に妊娠していない
再婚禁止期間の存在理由の一つが、離婚前の配偶者との間に子をもうけている可能性を否定するためです。
離婚時に医師の診断により妊娠していないことが確認された場合、この期間を考慮する必要はありません。
医師の診断をもとに、新たなパートナーとの再婚を早期に進めることが可能となります。
離婚後に同じ相手と再婚する
離婚後に元の配偶者と再婚するケースも存在します。
こうした場合、再婚禁止期間は適用されません。
元の配偶者との再婚であれば、離婚前後の子供の父親についての混乱が生じる心配はありません。
元の配偶者と再び結婚生活を始める際には、再婚禁止期間を考慮しなくていいことになります。
離婚前に妊娠・出産している
既に離婚前に妊娠し、出産している場合も再婚禁止期間を考慮する必要はありません。
離婚時に既に子供がいる場合、新しいパートナーとの間で子供をもうける可能性は当然ありますが、その子供の父親は判明します。
このため、離婚前に既に子供がいる場合には再婚禁止期間は適用されません。
妊娠の心配がない高齢者
閉経後の女性や高齢者など、妊娠の可能性がない場合も再婚禁止期間の制限から外れます。
閉経後の女性や高齢者が再婚する場合、子供をもうける可能性がないため、再婚禁止期間は無意味となります。
これらのケースでは、新しいパートナーとの再婚を自由に進めることができます。
子宮の摘出手術をしている
子宮を摘出し、妊娠が物理的に不可能な女性も、再婚禁止期間を考慮する必要はありません。
子宮摘出手術を受けた女性は、生物学的に子供をもうけることができないので、離婚後の再婚に際して、再婚禁止期間を考慮する必要はありません。
離婚理由が夫の3年以上の生死不明
離婚の理由が夫の3年以上の生死不明である場合も、再婚禁止期間は適用されません。
生死不明の配偶者との間に子供をもうける可能性がないため、再婚禁止期間は適用されません。
このようなケースでは、離婚後すぐに再婚を進めることが可能となります。
再婚禁止期間に関する罰則
再婚禁止期間を守らない場合に発生する可能性がある問題点や罰則について理解することは重要です。
実際には法律上の罰則が存在しないのが現状です。
しかし無視すべきではないリスクがあるので確認しておきましょう。
法律上の罰則はない
再婚禁止期間を遵守しないことに対して具体的な法律上の罰則は存在しません。
しかし、再婚禁止期間を無視し、その期間内に新たに再婚をしてしまった場合、さまざまな法律的問題や社会的問題に直面する可能性があります。
例えば、その間に生まれた子どもの父親が誰であるかについての判断が曖昧になるという問題があります。
新しいパートナーとの関係だけでなく、子ども自身の法的な地位や権利にも影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
子供が無戸籍になる可能性
再婚禁止期間を遵守しないと子どもが無戸籍になる可能性があります。
再婚禁止期間内に新しい配偶者と再婚し子供が生まれた場合、その子供は法的には新しい配偶者の子とは認められず、結果として子供が無戸籍状態になる可能性があります。
無戸籍となると、子供の戸籍、相続権、社会保障など、一般的には国民として保証されるべき多くの権利が保障されません。
子供の人生において非常に重大な影響を及ぼすため、再婚禁止期間の遵守は非常に重要となります。
子供の父親を裁判所に判断される
子供が誕生した場合には、父親が誰であるかを決定するために裁判所の介入が必要となる可能性があります。
再婚禁止期間を遵守しないまま子供をもうけてしまった場合、その子供の父親が離婚前の配偶者なのか、新しい配偶者なのかが明確でないためです。
裁判になると時間も費用もかかりますし、その結果も必ずしも望むものとは限りません。
再婚禁止期間はすでに撤廃された法令!自由に再婚しよう
再婚禁止期間は主に女性が離婚後すぐに再婚をすることを制限する目的で作られた法令です。
主な理由は離婚前の配偶者との間に生まれる可能性のある子供の父親が明らかであることを保証するためです。
この期間は日本の法律では100日間ですが、全ての人に適用されるわけではなく、特に男性や、妊娠の可能性が無い女性(例えば、閉経後の女性や既に妊娠している女性)は、この期間を考慮する必要はありません。
ただし、2022年に撤廃が閣議決定されたため、今後改定されます。
自由に再婚することができるようになるので、婚活をどんどん進めても問題ありません。