医者との結婚を考えたときのチェックポイント
自己紹介とはじめに
はじめまして。現役の麻酔科医をしている大見と申します。
医者の世界というのはなかなかなじみの薄い分かりにくい世界だと思います。
私は独身ではありますが、自分の経験や医業界の慣習などを考慮して、医者との結婚を考える際にチェックしておいた方がいいポイントをお伝えしていければなと思います。
医者との結婚を考えたら確認すべきこと
1)診療科は?
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まず、医者は医師免許を取得すると研修医となります。
それまでは医者の卵とも言える存在ですが、そこから2年間以上の研修を積むことによって自分の専門性を高め診療科を決定します。
その診療科こそが、内科、外科、整形外科、麻酔科・・・というように細かく分類された診療の専門区分です。診療科によって業務の内容、年収、多忙の度合いが大きく変わってきます。
第一にチェックするべき点はこの診療科です。
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2)勤務形態は?
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次に医者は勤務形態によって大きくライフスタイルや年収が異なります。ここも必ずチェックするべき点です。
具体的に申し上げると以下になります。
- 常勤医か非常勤医か
- 常勤医の場合、就業契約について(勤務時間、福利厚生など)
- 非常勤医の場合、週何日勤務を行っているか
この勤務形態によって医者の待遇は驚くほど変化します。
例えば年収面で言うと、常勤医の場合は診療科によって変化はありますが800~1500万円/年という条件の医院が多いです。しかし非常勤医の場合は仮に週5日の勤務をする場合、1920~2400万/年と常勤医の平均を超えてしまいます。
また常勤医の場合、非常に忙しく時間的な制約が多いです。夜間当直を課せられる場合もありますし、終業後も急な呼び出しにより病院にとんぼ返りということもままあります。それに対して、非常勤医の場合は勤務時間が契約によりきっちり決まっており、残業が発生することはあっても当直や呼び出しはありません。
ここまでお話すると常勤医より非常勤医の方が待遇がいいように思えますが、福利厚生や社会保障はもちろん常勤医のほうが良いですし、銀行での融資など社会的地位が必要な際も常勤医の方が有利です。特に開業を目指している医者の場合だと融資を得ることは必要不可欠なので常勤医のほうが有利な場合が多いです。
3)日々の生活費の状況は?
通帳繰越 / yto
特に独身の医者に多いのですが、稼いでくる額が大きい分、出ていく額も非常に大きい場合がほとんどです。結婚に際して資金の準備は必要不可欠なことですが、医者であっても蓄えが無い可能性も十分にあり得ます。
家賃は適正か、交際費は多すぎないか、無駄な支出がないか・・・など、改善すべき点がないか確認することは大切です。家族を養う者として生活を成り立たせる金銭感覚はあるのか、また結婚に必要な費用などの捻出するため、こういった家計の見直しは必ず必要になるのでチェックすべき点だと考えます。
4)両親が医者かどうか
医者には両親のどちらか、または両方が医者であるという人が非常に多いです。特に実家が開業医の場合、将来的に事業承継をする可能性が非常に高いです。
開業医だから勤務医よりも年収が高いのでは?と考えるのは楽観的です。
両親が医者かどうかを確認したのち、もしそうだった場合には、
- 将来的に事業を承継する可能性があるのか
- その場合何年スパンで考えるべき計画か
というところまで確認すべきだと考えています。
というのも、事業承継には必ずお金が必要になります。何年単位でこのくらいの金額を貯めることが必要という計画をたてる必要性があり、必ず家族のサポートが必要になるからです。
まとめ
医者と結婚を決める前に
もし医者と結婚することになった時、どのような点に気を付ければいいのかについてお話しました。
医業という割と閉鎖的な業界なので気になる点だと思います。そんな時はぜひ以下の点を確認してもらえればと思います。
- 診療科は何科か?(収入、忙しさの度合いに関係)
- 勤務形態はどのようなものか?(収入、忙しさの度合いに関係)
- 常勤医の場合どのような勤務契約か?
- 非常勤医の場合、週何回勤務をしているか?
- 日々の生活費の使用状況(結婚後のライフスタイルに関係)
- 両親は医者をしているか?
- もしそうならば開業医か(将来的な転居、収入に関係)
医者との結婚すれば必ず幸せになるれるというわけではありませんので、上記の点については最低限確認することをオススメします。