Q:結婚はしたいが、相手の親の認知症介護まではやりたくない
ご相談の内容
相談者:40代 女性
40代ですが、親の介護を終えて、最近になって婚活を始めました。
自分と同じ様な、もう親が他界して介護の必要が無い、あまり年が離れていない人で探し始めましたが、40代ではまだ親が健在な人が多くて無理があるようです。
末期癌の父親が最期に認知症になった経験から、相手の親の認知症介護まではやりたくないという思いが強いのです。認知症老人は家を飛び出したら自力で帰宅できないので片時も目を離すことができません。 訳のわからない言動をする父を怒鳴りつけたこともありました。
困った時にいつでも助けてくれた父だからこそ介護もやり遂げましたが、 他人の介護までは、と考えると気が重いです。もちろん、結婚相手の男性の介護は考えていますが。
一方で、もし結婚しても必ずしも私が義理親の介護を担当するとは限らないというのもあります。 婚活パーティーに行ったことがあるのですが、親の介護の話をしたら、50歳の男性が「うちも施設に入ってるけどね」と話していました。
施設入所してもらえるなら…という考えも頭をよぎります。やはり、親が健在な人も対象にして、お相手探しをして、 会って会話するうちに介護の負担が私にかかるかどうかを 見極めるというのもありかと考えています。
相談員様は沢山の成婚カップルを見届けてこられたかと思います。また、結婚後の、義理親介護をするお嫁さんのお話等もしご存知でしたら、そういうことも含めてアドバイス頂けたらと思います。
何卒よろしくお願い申し上げます。
カウンセラーのアドバイス
ご連絡ありがとうございます。
質問者様は、ご両親の介護で相当に大変な思いをされてこられたのですね。認知症の方のケアを行いながら毎日を暮らすのは、孤独な中で頑張らなければならず辛かったのではと思います。それにかつてのお父様の姿との違いを目の当たりにしてしまうこともあり、本当に肉体的・精神的に大変だったのではないでしょうか。質問者様の、「両親が既に他界されている方との結婚」を考えていらっしゃるお気持ちからも、介護の大変さが伝わってきます。
ただ、ご期待させて申し訳ありませんが、私は義理親介護を行うお嫁さんに関するエピソードなどについてはお話しすることが出来ません。
介護の辛さは人や場合によって様々
しかし、介護の辛さは人や場合によって様々であることは理解しております。例えば、「介護する相手が遠くに住んでおり、介護に戻るのは月に数回」である場合には、つきっきりで介護をする場合とは精神的・肉体的な負担はまた違うと思います。他にも、「元々の義理親との仲は良いものなのか」「夫も介護に理解を示して協力してくれるのか」「認知症による人格変化や徘徊などの行動が出るのか」などによって、介護の辛さは大きく変わっていくと思います。
ご質問の内容を見る限り質問者様は、ご自身一人で、かつ付きっ切りでご両親の介護をされていたのではないでしょうか?それはとても大変なことだった思いますし、それが原因で義理のご両親の介護については避けたいと言う気持ちもわかります。
夫婦で義理のご両親の介護をすることは意味合いが少し違う
しかし、正直に申し上げますと、ご自身一人で実のご両親の介護をされることと、夫婦で義理のご両親の介護をされることは意味合いが少し違うのではと思います。仮に義理のご両親が認知症になったとしても、その旦那様の考え方や生活環境などによって、質問者様のご負担は大きく変わると思います。また、仮に義理のご両親が認知症にならなかったとしても、質問者様との折り合いが悪く夫も義理の両親側についていたとすれば、恐らくは結婚生活は辛いものとなってしまうことでしょう。
或いは、仮にお相手のご両親が他界されていたとしても、お相手にご兄弟がいれば、義理の兄や姉などの介護を行うことになる可能性もあるのではと思います。
その為、質問者様のおっしゃる通り「ご両親の有無」だけで決めるのではなく、結婚される前に相手とよく話し合ったり、実際にご両親に会ったりすることなどにより、お相手を決めるように考えていただければと思います。
介護リスクを抱えてまで婚活を始めようと思われたのか?
また文面を読む中で、質問者様はなぜ「義理親の介護をすることになる」と言うリスクを抱えてまで婚活を始めようと思われたのかについて疑問に感じました。
そこで、ご自身がなぜ結婚したいのかについても考えながら、「結婚以外では自分の欲求を満たすことは出来ないのか?」「介護のリスクは、自分が結婚して得られるものと、どの程度釣り合いがとれるのか?」なども考えていきながら婚活を続けられると良いのではと思います。