ニートが結婚することの難しさ
男性と女性ではハードルが異なります
<ニートの定義>
まずニートの定義について確認します。「ニート」(Not in Education, Employment or Training)=「NEET」とは「若年無業者」でのことを指し、15歳~34歳の中で「学生」と「専業主婦(主夫)」を除いた人たちのことを言います。もっと細かく言うと、病気療養中で働けない人や、転職・求職活動中(働く意思のある人)もそこから除外します。
要は、働ける年齢なのに何もせず、家でダラダラしている若い男女を指します。フリーターなどアルバイトをしている人は働いていますのでニートではありません。遊ぶ金も含めて自分で稼ごうとしていない人のことを言います。
そして年齢にも注目です。34歳までとなっています。35歳以上で同じ状態の人はもはや「若年」ではなく中年の無職、ニートは社会的に支えて改善していこうとする動きがありますが、それ以上の年齢の人は引き籠りで手の打ちようがない感じになっています。問題ではあります。
<ニートと婚活の男女差>
結婚相談所など婚活を行う場合、ニートであっても男女で扱いに明確な差があります。はっきり言うとニートの男性では婚活は無理、一方でニートの女性は親などからの金銭的支援があれば婚活ができます。
「家事手伝い」という便利な言葉が昔ありましたが、当時は無償で家事を行っている女性もいましたが、家電製品等の発達で家事に時間がかからなくなり、今では実質ニートだと言えるでしょう。そもそも対外的に差を証明する方法がないので「家事手伝い」と女性の場合は言い張れます。
なぜ男女に差があるのか。「男女差別、男性差別だ!」と思う人もいるかもしれませんが、
- ニートの男性には女性からの応募はない
- ニートの女性でも男性からの応募がある(ただし稀です。普通の多くの男性は働いている女性を希望します)
という需要に明確な差があります。売れない商品を登録しても意味がないので、ニートの男性ははじかれてしまいます。逆に女性は若ければニートでも結婚したいと思ってくれる男性がいるのです。
それを踏まえて、男女ともに越えなければならない壁を考えましょう。ニートの女性であっても「婚活できる」だけで必ず「結婚できる」わけではありません。
結婚するために越えなければいけない8つの壁
1.働こうとする意思
Business Man / shanelevi
一番手取り早い方法は、ちゃんと就職して働くことです。むしろ男性の場合は、そうしないと婚活のスタート地点にすら立てないと言ってもいいでしょう。
かつて働いていたけど、辞めてしまい今はふらふらしている。そうした人は嫌な思い出かもしれませんが、もう1度就職活動に取り組んでください。
これまで一度も働いたことがない、そんな人はとにかくアルバイトからでも良いので前に進みましょう。女性の場合婚活できたとしても、履歴書の欄が空白なことには変わりありません。それを挽回するためにはよほどの容姿や若さが必要になります。
内面的な要素なしに、外見で男性を釣ることになります。それでも納得できますでしょうか?
2.社会と交わろうとする意思
Business men / Banalities
1とも関連しますが、仮にニートのまま結婚できたとしても、その先はいばらの道であると考えられます。結婚生活は夫婦だけの問題ではありません。相手の家族や親戚ともお付き合いをしなければなりません。
ニートである現状をご自身の家族が理解して守ってくれていたとしても、相手の家族がそれで了解する保証はありません。それこそ「穀潰し」などと言われてしまっても仕方がない状態もあり得ます。
少なくとも自分の殻を破り、社会とかかわっていこうとする気持ちがなければ結婚はできないと考えてください。
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3.生活習慣の改善
Airport / Konrad Karlsson
ニートの人で朝6時に起きて夜10時になるといった健康的な生活をしている人は、おそらく少ないでしょう。夜型生活、昼夜逆転そんな状態に陥っていることが容易に想像つきます。結婚生活を営んでいくうえでは、そんなライフサイクルでは到底うまくいくはずはありません。
まず、他の社会人と同じように生活サイクルを改めてみる、そうすることで太陽の光を浴びて色々な面でやる気が出てくるかもしれません。
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4.親や家族への依存からの脱却
Family jump / Evil Erin
ニートをしていると、食事や家事全般について親や家族におんぶにだっこ状態の人が良くいます。自分では何もせず、親にすべてやらせる、片付けもしない。そんな状況では他人と結婚生活をすることはできないですよね。
働く、外に出るということはまだまだハードルが高いなら、家のお風呂掃除をしてみる、食事を作る手伝いをする、買い物に行くなど家族の負担を少しでも軽減することから始めてみてはいかがでしょうか。その壁が意外と大きなものだと思います。
5.周囲への関心を持つ
Cafe. / MIKI Yoshihito (´・ω・)
政治経済など社会的な問題に関して無頓着なニートの人は非常に多いです。家族に守られているのだから特に自分から情報を取ってくる必要はないと考えるかもしれませんが、税金の問題など自分に直結するものもあります。
新聞やニュースを見て、今何が起きているのか理解しておかないと、「座敷牢」に隔離されていて浦島太郎になってしまいます。
いざ結婚しようと思った時に、全く会話に付いていけない、社会的な知識がないことで相手に呆れられてしまう、などと言ったことが十分にありえます。1日5分でも良いのでネットニュースを見るなど、とにかく自分の周囲の世界を広げていきましょう。
6.おしゃれに気を使う
Teeny dress / Leslie Duss
1日中家の中でジャージで過ごすなどしていないでしょうか?外に出ないのだから他人の目に触れず、自分をきれいに清潔に見せる必要がないと思っていても、いざ婚活をしようとしたときに何もできていないと会っても逃げられてしまいます。
自分の外見を意識するということは、「自分と外の世界」をつなげようと関心を向けることになります。結婚というのは対外的に「夫婦」と認知されるものですから、自分が変な格好をしていたら相手にも迷惑がかかってしまいます。おしゃれはそれを改善するための第一歩です。
7.体調管理を意識する
Basket of Veg / MICOLO J Thanx 4, 2.2 million+ views
食べたいときに好きなものを食べまくる、そんな生活をしていませんか?体重がそれほど増えていなくても、おそらく健康診断などはしていないでしょう。
気づかないうちに肝臓の値が悪化していた、中性脂肪が高くなっていた、など今後の人生で大きなハードルになる健康障害が生まれてしまう可能性があります。
そもそも自分の健康に無頓着な人が、結婚相手の身体をいたわることはできないでしょう。婚活する前に自分の身体、健康について考えることが越えなければいけない壁になります。
8.結婚したいという意識を明確にする
Woman Walking in Paris, February 2012 / danxoneil
最後、それが重要です。本気で結婚したくて、婚活を始めたいのならば「何が何でも結婚したい」という意思を明確にしてください。
「いい人がいたらすればいいし、ニートの自分は別に~」的な考えでは、ただでさえ厳しいのですからおそらく決まらないでしょう。
結婚したい!と思うことで上記の他の壁を越えて行くエネルギーにもなります。ここが重要です。
まずニート脱却を目指そう
ニートのままだと婚活の価値は低いです
病気で働けない人ではなく、自分の意思で働こうとしない場合、「婚活」をして相手を見つけるのはやはり至難の業と言わざるを得ません。特に男性の場合働いていることが「must」ですが、女性でもニートであることは全く加点要素にはなりません。
結婚は自分だけでするものではなく、一方的に結婚相手が守ってくれるものでもありません。2人で家庭を作っていくためには、能動的なアクションは絶対に必要です。ニートだからわかることもありますが、ニート脱却しないと社会の評価ははやり低いものになります。
「働いたら負け」かもしれませんが、結婚という勝利は極めて難しいと肝に銘じて壁を越えてみてください。応援しています。