運営15年の婚活会社が始めたマスク付きのマッチングアプリ
コロナ禍で婚活イベント参加者から「俺たちを見捨てるんですね」と言われて
マスクをつけて出会えるマッチングアプリができたニュースをきき、取材させていただくことにしました。
開発したのは株式会社アロハ―です。代表の石原鉄兵さんは婚活イベントの運営など、2007年から婚活事業をやっていらっしゃいます。
菊乃
「多くのマッチングアプリがある中で新たにマッチングアプリを作ろうと思ったきっかけは何でしょうか?」
石原さん
「マッチングアプリが流行っていることはもちろん知っていたのですが、私自身がリアルで会って話す方が大事とずっと思っていました。
弊社では10年以上婚活イベントを運営していたのですが、コロナでリアルイベントができなくなり婚活イベント部門をクローズしました。その時に、いつもイベントに参加してくださっていた方から『俺たちを見捨てるんですね』と言われて何とかしたいなとおもったのがきっかけです。
マッチングアプリも研究した方がいいと言われて自分でもいろんなマッチングアプリに登録して研究しました。
どんな方が利用されているのか不安でしたが、普段外でお会いするようなごく一般の方々が利用していることが分かりましたし、若い方々にとってのマッチングアプリは合コンより気軽ということも分かりました。
同時に不満を持ちながら利用している人も多いことにも気が付きました」
菊乃
「どんな不満でしょうか?」
石原さん
「いろんなマッチングアプリに登録してみたのですが、マッチングするかどうか写真や年齢や年収に大きく影響します。
マッチングしてもデートをするまで2~3週間もメッセージのやり取りをしなければなりません。そして会っても写真と別人だったとか、メッセージではテンポよく会話が続くのに会ったら話さないとかキャラが違う人がいたという話も聞きました」
菊乃
「そういう話はよく聞きますよね」
マス活の登録・年齢やエリアもあいまい表示が可能
菊乃
「マス活の使い方を教えてください」
石原さん
「アプリをダウンロードしたら、マスクを選んでプロフィール画像を撮影します。年齢やお住まいの都道府県を入力していくのですが年齢も35歳と実年齢表示にするか『30代』のようなあいまい表示も選べます。
居住地も都道府県名のほか『関東地方』のような地方表示もできます」
菊乃
「珍しいですね。こうした仕組みにした理由は何でしょうか?」
石原さん
「条件だけで切り捨ててしまう世界観を減らすためです。年齢を出したくない方もいると思います。都道府県も付き合ったり結婚したら相手の居住地に合わせて引っ越してもよいと考えている方もいます」
菊乃
「確かにそういうこともありますよね。チャンスが広がりますね」
石原さん
「ありがとうございます。
マス活はプロフィールにも特徴があり、趣味嗜好だけでなく、あえてコンプレックスもプロフィールに登録し、お互いに一致した場合のみ表示されるようになっています」
自分がコンプレックスだと感じる特徴、許容できること、または逆に理想である相手のコンプレックスを事前に登録する
菊乃
「斬新です。コンプレックスとはどんなものでしょうか?」
石原さん
「例えば男性であれば収入が少ないとか身長が低いとか髭が濃いとか。女性であれば子供を産みたくないとか、地方出身とかです。地方出身の女性が好きな男性もいますし、相手の収入が気にならない高収入な女性もいれば、髭好きな女性も多い。」
菊乃
「へ~。気にする方はいるかもしれませんね。身長も出身地も私は気にならないですが」
石原さん
「コンプレックスを登録するときに『相手の身長にこだわらないよ』『地方出身の方が好み』という選択肢もあります。普段なら公にしたくないようなネガティブな情報も、相手次第ではポジティブなきっかけになると思います。」
菊乃
「なるほど。身長が低いとなかなかマッチングしないから、身長を数センチ盛ったら背が低いことを気にしない女性からも、身長詐欺だから断られるってありますよね」
石原さん
「そうなんですよ、もったいないですよね。」
マスクトークに誘って相手と通話ができる
菊乃
「マス活はメッセージのやり取りがないということですが、どうやって相手とマッチングして通話ができるのでしょうか?」
石原さん
「トークの誘いは主に2つあります。
一つは、相手のプロフィールを見て『マスクトークしよう!』を押します。
相手側に『マスクトークしよう!』という通知が届きます。話しやすい時間帯は設定できるので、その時間にお誘いするのが一つのやり方です。
もう少し段階を踏んでやや遠回しに誘うこともできます。
気になる方がいれば『気になる』を押します。『気になる』を押しても相手には伝わりませんが、お互いにを押しあっている場合のみ『気になる同士』と写真の左上に表示されます。
探す画面の左上に『マス活アピール』という表示がありそこをタップすると『今暇しているので話せます』とか『今夜20時以降話せます』と異性側にワンポイントメッセージ付きでアピール通知できるようになるのです。
そのマス活アピールの表示を見て相手が気になる方は『詳細ページ』を押し、話したくない方は『閉じる』をタップします」
3分毎にマスクが小さくなるマスクトーク
菊乃
「マスクトークが始まってからの流れをおしえてください」
石原さん
「3分間ARマスク着用した状態で通話ができます。初対面の方と話題に悩むことも多いとおもいますが、左下のアロハーちゃんを押すと会話ネタが表示されます。
3分間話すとジャッジタイムに進みます。男女双方がまた話したいと意思表示した場合、2回目のマスクトークが始まります。セカンドステージは一回りマスクが小さくなりまた3分間話せます。
合計3回9分話せるのですが最終ジャッジタイムを経てマッチングが成立します。マッチングすればメッセージが送れるようになります」
菊乃
「普通のマッチングアプリは簡単にマッチングするけれどたくさんやり取りをしてやっとデートできるのに対し、マス活は初めに通話から始まってジャッジタイム3回を経てのマッチングなのですね。マッチングのレベルが重いですね」
石原さん
「そうかもしれません。マッチという言葉の定義は各社それぞれですが、マッチした後に何週間もメッセージを繰り返し、ようやくデートに行くとイメージと異なりがっかりする場合の時間と労力を考えると、9分間で初対面をマスクトークで済ませた上でマッチングまでいった場合の効率と安心感は、マス活の大きな特徴ではないかなと自負しています」
マス活のまとめ
今後どんどん利用しやすくなる予定
困っている人を助けたいという石原さんのやさしさに溢れたマッチングアプリだなと思いました。
マス活は今後アンドロイド版を開発する予定もあります。
どんどん利用しやすくなりますね。
取材させていただいた2022年8月時点では男性も無料です。気になる方は登録してみてはいかがでしょうか。
マス活 https://alohaa.jp/