あなたのワークスタイルに合った結婚相手は?
長期視点でのお相手選びが重要
婚活男性の皆さん。現在の婚活ブームは男性にとって「超」がつくほどの売り手市場だということを実感していますか?
魅力的な婚活女性たちを目の前にして、目移りしてしまう気持ちはわからないでもありませんが、ご自身のワークスタイルや将来のありたい姿を踏まえた長期視点でのお相手選びが重要です。
キャリア・アドバイザーとして人材ビジネス業界に長らく在籍し、直近では働きたい主婦層へのアドバイスに注力している筆者が、「賢妻」選びのポイントをお伝えします。
ワークスタイル別 「賢妻」選びのポイント
〈転勤が多い〉ワークスタイル男性の場合
◯どんな婚活スタイルが向く?
2~3年ごとに転居を伴う転勤がしばらく続くようなワークスタイルの男性の場合、婚活そのものを短期集中で進めていく必要があります。
交際が深まったタイミングで転勤辞令が…となると、せっかくの積み重ねもご破算になってしまう可能性が。
落ち着いて話の出来る1対1のお見合いで、近い将来発生が見込まれる生活スタイルを受け入れられそうな女性を見極めましょう。
◯このワークスタイルに向きそうな女性
「お一人様」を楽しめる女性,自立している女性がおススメです。
「一人で食事をするなんて無理…」というタイプの女性では、知り合いのいない見知らぬ土地での生活は厳しいです。
知的好奇心が旺盛な女性,アクティブ派の女性なら、初めての土地で生活する際のストレス耐性も高いはず。
◯婚活中のポイント
先ほど「婚活は短期集中で」とお伝えしましたが、だからといって気持だけ先走って「転勤が多い自分に合わせられるかどうか?」など、自分の都合に合う人かそうではないかを尋問のように確認することはNGです。
転勤族の男性ではありませんでしたが、私も「結婚したら仕事は辞めるか?」「自分の実家の近くに住めるか?」「自分の親の面倒を見る気はあるか?」など、会ってすぐに立て続けに質問してきた男性とお見合いした経験があります。お互いの腹を探り合うよりもむしろ合理的かも…と思えたので、その場では「まるで採用面接みたいですね」と面白がっていましたが、「とりあえずキープ」と思って何度か会っても結局その人に対しては気持が乗ることはありませんでした。
◯結婚後の生活
いくら活発で外交的な女性であっても、慣れない土地での生活は心細いもの。家庭以外にも「所属欲求」「承認欲求」が満たされるよう、派遣スタッフとして働くことや、習いごとを始めることを勧めるなど、背中を押してあげて下さい。
〈フリーランス・自営業〉ワークスタイル男性の場合
my set up at work / ColumbusCameraOp
◯どんな婚活スタイルが向く?
時間の融通が比較的つけやすい働き方だと思いますので、あれこれ試してみてご自身のしっくりくる婚活スタイルを活動の中心に据えてみてはいかがでしょう。婚活パーティーの中でも異業種交流会的な側面のあるパーティーならば、自然な雰囲気で女性に接することが出来るかも。
◯このワークスタイルに向きそうな女性
「世帯」単位でみた場合、生活基盤に対するリスクを分散させるという意味では、正社員として安定的に一定以上の収入を得ている女性がバランスが良いといえそうです。
◯婚活中のポイント
結婚相談所への登録には、収入を証明できる公的書類の提示が必要になることが大半。その場合前年度の年収額となることが多いので、フリーランスとなって間もない場合は、現状と異なる年収情報になる可能性があります。
結婚相談所に登録する場合、自己PR文には何年後にはどうなっていたいという将来の目標や、そのために何に取り組んでいるのかなど、女性側が安心出来るような情報を盛り込んで下さい。
年収等の条件ありきで選定されてしまうと不利という場合は、お見合いよりも婚活イベント的な活動でまず人柄を見てもらえる活動方法をチョイスする方がいいかも。
◯結婚後の生活
結婚後は、働き手として男性の仕事をサポートする側に回る必要があるケースもあるとは思いますが、お互いにお互いの世界を持つことと、収入源を複数持つというメリットを考えると、しばらくはそれぞれの仕事に注力する方がいいかもしれません。
妻側が社会保険に加入している場合は、世帯全体が一定範囲保障を受けられるというケースも見逃せません。
〈概ね9時-18時〉ワークスタイル男性の場合
◯どんな婚活スタイルが向く?
個々のタイプによっての違いはありますが、平日夜間や土日祝日など婚活に割り当てられる時間も多いという点で、1対1のお見合いで確実に出会い、その後デートを重ねてじっくり向き合うスタイルがベストだと感じます。
◯このワークスタイルに向きそうな女性
時間面で公私のバランスが取れている男性は、女性側としてもお付き合いそのものや、その後を見据えての生活に及ぶまで安心感が持てるワークスタイルだと感じます。
その中でも、お互いが合わせやすいという点では、同じようなワークスタイルの女性がいいかもしれません。
◯婚活中のポイント
このワーキングスタイルの男性が気をつけなければいけないポイントは、世の中の勤め人の大半が自分と同じようなワーキングスタイルだと意識の奥底で思っている点です。
世の中の半分以上の人は、あなたと異なるワーキングスタイルや価値観の人だということをまずは理解して下さい。
女性に対してもしかり。女性=事務職=補助的業務という図式ではありません。
ここを見誤ったままだと、交際に進んだとしても「価値観が合わないので…」とお断りされることを繰り返して婚活こじらせ症候群となってしまいます。
◯結婚後の生活
専業主婦が希少な存在となってからずいぶん時間が経ちますが、働きたいのに働けない女性は山ほどいます。その大半は「時間」の壁です。
「家のことが疎かにならない範囲でなら働いていいよ」と言われた女性は、「朝はいろいろ忙しいし、夕方は買い物や夕飯の支度があるし…そうすると10時~14時頃までかな?」と考えることが多いようなのですが、そんな都合のいい仕事はなかなかありません。
週3日勤務程度で扶養枠(年間103万円)に収まるパートタイマーの募集だとしても、働き採用側は忙しい時は週5日勤務して欲しい,土日のどちらかは出て欲しいと考えます。つまり、採用される人は、そのあたりを柔軟に対応できる人になります。
定年までの長きにわたって、自分の収入だけでも十分に豊かな生活が出来る見込みが立つ頼もしい男性にご自身が該当しないならば、掃除や洗濯を週末にまとめてすることや、平日の夕飯に出来あいのお惣菜やチルド製品を活用することを良しとして、奥さんが働ける環境、時間の縛りを緩めることを意識して下さい。
「パートの仕事なんて、いくらでもあるでしょ」なんてことは、労働市場を知らないからこそ言えることです。現実の厳しさをキャッチして、しっかり家庭経営の中長期計画を立てて下さい。
〈労働集約型〉ワークスタイル男性の場合
◯どんな婚活スタイルが向く?
労働時間が長い,シフト制で不定休,プロジェクト型ワークで納期直前は昼夜問わず…など 婚活時間の捻出がなかなか難しいワークスタイルの男性の場合、出会いの機会の創出よりも交際を続ける際の障壁の方が高いのが現実ではないでしょうか。
まずはまとまった時間が確保できそうな時期を確定・確保することが先決事項。
活動スタイルを絞り込むよりも、都合がつく婚活イベントにはどんどん参加し出会いの母数を増やす必要がありそうです。
お見合いの場合は、事前に所属の相談所に自分のワーキングスタイルを具体的に説明し、申し込み等への返答タイミングやお見合い日時調整などについて齟齬がないよう、うまく橋渡ししてもらえるようにお願いすることも重要です。
◯このワークスタイルに向きそうな女性
忙しい男性にしてみれば、手が回らない部分を奥さんとなる人に担って欲しいというのが本音だとは思いますが、「仕事が忙しいとはどういう状態なのか」を実感したことがない女性の場合、本当の理解は難しいかな…と感じます。
これがすれ違いの根本原因となりそうです。
むしろ責任のある仕事を持っている、同じように多忙な女性の方が合うかもしれません。忙しい人の方が、時間の使い方が上手だということも真なり。
そして、お互いの仕事内容や繁閑について、しっかり理解し合うことが重要です。
◯婚活中のポイント
忙しいからと言って放置は厳禁。あっという間に心は離れていってしまいます。交際中は短時間であっても合う工夫をしてください。食事をする時間が捻出できなければ、お茶だけでも構いません。
女性側は遠慮して「忙しいならいいよ」と言うかもしれませんが、その言葉を鵜呑みにしてはダメです。
◯結婚後の生活
二人でいられる時間は、作らなければいつまで経ってもできません。
忙しい者同士なら、交際中もそんなに多くの時間を共に過ごしてはいないと思いますので、きっと「初めて知る相手の素顔」を知る機会が多くなるかと思います。
そんなちょっとした意外なことも楽しめる自分になること。そしてこの忙しさは未来永劫続くわけではない、と改めて受け止めることが重要です。
まとめ
女性の内面にしっかり向き合う婚活を
家に帰ると可愛い奥さんがおいしい夕飯を作って待っている…そんな新婚生活を夢見ることは、決して悪いことではありません。
でも将来の見通しがどんどん悪くなっている現代では、「ごめ~ん、今からご飯作るからちょっと待てってね」と買い物袋を提げて玄関に入ってくる奥さんの方が、頼もしい愛妻と言えるのではないでしょうか。
社会に対しなにがしかの価値提供をしている働く女性は、「賢妻」の最有力候補です。
あなたの働き方に合った「賢妻」候補をみすみす逃さぬよう、女性の内面にしっかり向き合う婚活を心がけて下さい。